表1 IOF WOD統一テーマ一覧※IOF ホームページから抜粋、改変。2005年は記載なし。1999200020012002200320042006200720082009201020112012年テーマEarly DetectionBuilding Bone Health Bone Development in Youth Preventing a First Fracture Quality of Life Osteoporosis in Men NutritionRisk Factors Advocate for Policy ChangeAdvocate for Policy ChangeSigns and symptoms of Spinal Fractures 3 steps to unbreakable bones: Vitamin D, Calcium, Exercise Capture the Fracture 52IOFは表1に示すとおり、1999年以降世界骨粗鬆症デーの統一テーマを取り上げ、骨粗鬆症克服に対する活動を行っている。少し古いデータではあるが、IOFは2000年にカナダ、フランス、ブラジルなど世界11カ国で閉経後女性の骨粗鬆症とその治療に関する意識、またかかりつけ医に対する骨粗鬆症の予防と治療の意識調査をした結果を発表している。それによると、閉経後女性の80%は骨粗鬆症を自分自身の問題として捉えていない、骨粗鬆症リスクがあっても早期段階での診断がされておらず、予防、治療の恩恵を十分に受けていない、医師の側では骨粗鬆症予防の重要性の認識はあるが、骨折が起こるまで薬物治療を開始しないなど様々な問題が指摘された。かたや国内に目を向けると、我が国の人口の高齢化は世界に類を見ないスピードで進行しており、2025年には国民の4人に1人が65歳以上と推測され、骨粗鬆症患者も現在約1300万人と推定されている。2008年より、親子三代のキャラクターを用いてポスターを作成し、全国の自治体・保健所を通じて配布することで地区住民への啓発を促している。2009年からは、ポスターと同じテーマで30秒間の啓発動画を作成し、東京・銀座4丁目交差点「三愛ビルホットビジョン」にて、10月1日から1ヵ月間放映している。放送回数は1日60回で、 1 普及・啓発事業(国内)10. 世界骨粗鬆症デー世界骨粗鬆症デー(World Osteoporosis Day:WOD)はThe United Kingdomʼs Osteoporosis Society(英国骨粗鬆症学会)により1996年10月20日に創設され、European Commission(欧州委員会: 欧州連合(EU)の政策執行機関)によって支持されている。IOF(International Osteoporosis Foundation:国際骨粗鬆症財団)によって1997年から毎年「10月20日=WOD」として引き継がれている。IOFは世界の90カ国以上で骨粗鬆症と骨代謝疾患の予防、診断、治療に対する認知度を高めるための世界骨粗鬆症デーキャンペーンを行っている。IOFはこのキャンペーンを1年間継続して実施しており、1998年と1999年にはWHO(世界保健機関)が世界骨粗鬆症デーの共同スポンサーになった。骨粗鬆症財団では、世界骨粗鬆症デーに向けていくつかのイベントを実施してきた。
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