骨粗鬆症財団設立30周年記念誌 OSTEOPOROSIS
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17写真提供:JAXA/NASA古川さんが国際宇宙ステーションの小型ユニットから撮影した日本榎本 30億円での宇宙旅行の話が出ましたが、古川さんは、一般の方の宇宙旅行が始まっていく動きをどのように見ていらっしゃいますか。古川 素晴らしいことだと思います。国家だけでなくて民間企業が宇宙旅行に参入することで、どんどんスピードアップし、サービスも向上していっています。これまで完全に地球の周りの軌道に乗るような宇宙旅行というのは、2001年から2009年までの間に7名体験しています。国際宇宙ステーションに1週間程度滞在して、行きと帰りはソユーズ宇宙船という宇宙旅行をされています。 これから国際宇宙ステーションに行く話ですと、ロシアの映画監督と女優とがソユーズ宇宙船で宇宙ステーションへ行って映画撮影をするというニュースも拝見しました。12月には日本人実業家がソユーズ宇宙船で宇宙ステーションに行かれると聞いています。さらに、年明けにはAxiom Spaceという宇宙スタートアップ企業の企画で、スペースXのクルードラゴンを使用し、元宇宙飛行士が船長となって投資家などといっしょに宇宙ステーションに10日間ぐらい滞在するという話も聞いております。このように宇宙旅行がどんどん身近になってきており、この1、2年で大きく状況が変わるのではないかなと思っていて、とてもうれしくて、わくわくしています。榎本 宇宙旅行が現在の飛行機を使った海外旅行のようになるには、あとどのくらいかかるのでしょうか。古川 なかなか難しいですけど、ここ1、2年で大きな変化が起こり、さらに10年くらいでかなり広がってくるのではないかと思います。航空機が一般化していった過程から考えると、20~30年程たつとかなり可能性が広がってくると思いますし、「ちょっと宇宙旅行に行ってきます」というような感覚で行けるようになるのではないかと期待しています。

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