骨粗鬆症の予防は骨折予防
骨粗鬆症による骨折は日常の活動性(ADL)や生活の質(QOL)を低下させ、要介護状態に陥る原因の多くとなっています。
そのため、骨粗鬆症予防の最終的な目的は骨折を予防することとなります。
1次骨折予防
骨粗鬆症になると骨強度が低下し、日常の些細な動作で骨折が起きやすくなります。
骨折が心配になるのは中高年者ですが、初回の骨折を防ぐためには、若い時期により高い骨量を獲得すること、中高年になってからは若年時の骨密度をできる限り維持することがポイントです。
そのために、早いうちから現在の自分の骨量を知り、栄養・運動などの生活習慣を見直すことが大切です。
2次骨折予防
骨粗鬆症による骨折を起こすと再び骨折を起こす危険度が高くなります。
すでに骨粗鬆症による骨折を起こし、医療機関において骨粗鬆症の治療を開始している人には、骨粗鬆症リエゾンサービスなどをとおして、再骨折予防に向けた適切な治療及び指導が実施されている例が多く見られます。
転倒予防
骨粗鬆症による骨折のなかでも要介護の原因になりやすいのが大腿骨(足のつけ根)の骨折です。この骨折の80%以上は転倒により発生しており、骨密度が低下した状態においては転倒を予防することが重要です。筋肉やバランス能力の強化、室内環境の改善、衣服・履物の改善、普段服用している薬や食事の見直しなどの対策が必要です。