骨粗鬆症における栄養

食事の基本

カルシウム摂取は骨の健康にとって最も重要ですが、カルシウムのほかにも様々な栄養素が骨のつくり変わりに関わっています。1日に必要なエネルギーや栄養素を保ちながらカルシウムを過不足なく摂ることで骨粗鬆症予防につながると考えられています。

骨に必要な栄養素

カルシウム 骨の主成分
骨の形成を促進する
牛乳、豆腐、ひじき、小松菜など
牛乳 豆腐 ひじき 小松菜
ビタミンD 小腸の中でカルシウムの吸収を促す 鮭、シイタケ、卵黄など
鮭 シイタケ
ビタミンK 骨の質を高めるコラーゲンを増加させる 納豆、キャベツ、小松菜など
納豆 キャベツ 小松菜

その他の栄養素

  • マグネシウム:骨を作る骨芽細胞に働きかけ、骨の中に入るカルシウム量を調節する。動脈硬化を防ぐ。
  • タンパク質:不足すると骨密度の低下を助長する
  • イソフラボン:女性ホルモンと似た作用があり骨の破壊を抑える
  • ビタミンB6、B12、葉酸:骨の強度を支えるコラーゲンを形成する
    など。

食事の効果

カルシウム及びビタミンDの適切な補充により骨量減少を抑え、骨折の危険性を低くすることが可能です。毎日バランスよく食品を摂ったうえで不足しがちなカルシウムやビタミンDを意識して毎食1品加えるなどの工夫をしましょう。ただし、骨粗鬆症の患者さんが食事のみで骨粗鬆症が治癒するということはありません。

過剰摂取を避けた方がよい食品

リン カルシウムの吸収を阻害

インスタント食品、スナック菓子、一部の清涼飲料水、練り物等の加工食品等

ナトリウム カルシウムの尿への排泄を促進 食塩
食塩
カフェイン カルシウムの吸収を阻害 コーヒー、紅茶等
コーヒー
アルコール カルシウムの吸収を阻害し、尿への排泄を促進/ビタミンDの働きを阻害 アルコール1日15g以上、あるいはウイスキーで1週に8杯/または1週に210ml以上の常飲で骨折率が上昇という報告があります。