年代別 骨粗鬆症予防のポイント
骨量を測定し、自身の骨量を知ることが骨粗鬆症予防につながります
10代
人の一生で骨量が増えていくのは体がつくられていく成長期の間だけです。
女性15~18歳、男性18~20歳頃に最大骨量に到達します。成長期に最大骨量を高めるよう心がけると骨粗鬆症の予防につながります。
ポイント
- 食事から栄養をバランスよく取りましょう
- 給食で飲んでいる牛乳を休日にも飲みましょう
- クラブ活動などで運動を習慣にしましょう
- 過度なダイエットはやめましょう
20代・30代
青年期以降、骨は代謝を繰り返し、成長期に獲得した最大骨量をおよそ40代ころまで維持していきます。骨量減少には生活習慣の関与も大きいため、生活習慣を見直し、日常生活で改善できることに取り組む時期となります。
ポイント
- カルシウム、ビタミンD、たんぱく質を積極的に取りましょう
- やせ型は骨粗鬆症のリスクが上昇します。過度なダイエットをやめましょう
- 運動を習慣にしましょう
- ビタミンDのため過度の紫外線防御はやめましょう
- 喫煙と過度の飲酒は控えましょう
- 若いうちに骨量測定を受け、自分の最大骨量を知っておきましょう
妊娠出産授乳期
近年、低体重で生まれた赤ちゃんは将来、生活習慣病になる危険性が高くなると報告されています。妊娠中の適正体重を保ち、やせすぎや低栄養に注意しましょう。
妊娠、授乳期には腸からのカルシウム吸収が高まりますのでしっかりとカルシウムを取って母体にカルシウムを蓄えましょう。
ポイント
- 赤ちゃんへのカルシウム供給のためカルシウムを積極的に摂りましょう
40代・50代
骨密度減少が始まり、閉経前から閉経後までの10年で15%減少します。定期的に骨量測定を行い、骨粗鬆症の早期発見から早期治療に結びつけることが勧められます。
ポイント
- カルシウムとビタミンDを積極的に取りましょう
- 運動を習慣としましょう
- 喫煙と過度の飲酒は控えましょう
- 骨量を1年に1回程度、定期的に測定しましょう
60代以降
骨粗鬆症は加齢とともに頻度が増加するため、定期的に骨量測定を行い、腰や背中にすでに痛みを感じる人は受診するとよいでしょう。筋肉やバランス能力が衰えると転倒しやすく、骨量が低い人は些細な動作で骨折しやすくなるため、まず骨折しないよう対策が必要です。身体面だけでなく精神的に悩みを抱えて閉じこもりがちな生活を続けると虚弱が進みやすいため心身共に健康を目指しましょう。
ポイント
- カルシウムとビタミンDを積極的に取りましょう
- BMIが低い人は骨折するリスクが高いため、適切な体重を維持しましょう
- ウォーキングなど日常的に運動を取り入れ体を動かしましょう
- 転倒に注意しましょう
- 腰や背中が痛い、身長が縮んだような気がするときは一度受診しましょう
- 骨粗鬆症と診断されたら骨折を防ぐため治療を開始しましょう